友だちの幸せ報告を聞きたくない…
友だちから届く結婚や出産の幸せいっぱいの報告。
友だちとして幸せ報告を喜んであげたいのに、心からお祝いできない自分がいる…。誰かの幸せ報告を聞いて心がざわつく…。
友だちからの幸せ報告を聞きたくないと思っている自分に気づくと、自分自身が嫌になってしまいますよね。
けれど、人の幸せを喜べない状況はめずらしいものではありません。
今回の記事では、人の幸せ報告を聞きたくないと思う原因や辛いときの対処法についてご紹介します。ぜひ、心がモヤモヤするときの参考にしてください。
幸せ報告を聞きたくないと思う私はひどい人?
友だちの幸せ報告を聞きたくないと感じる自分を認めることは、自分でも勇気のいるものですよね。
誰かの幸せを喜べない自分に対して、罪悪感を抱いてしまいます。
しかし、他人の幸せ報告を聞きたくないと思うときがあるのは、自然なことです。
いつでもどんなときでも他人の幸せを心から喜べる人のほうが、かえって不自然なのではないでしょうか。
そのときどきの状況によって感情は変化し、ときには友だちの幸せ報告に対して嫌な気持ちになることだってあるほうが人間らしいと私は思います。
友だちから結婚や出産の幸せ報告を聞いて心がざわついても、きっとあなたは本人には「おめでとう」という言葉をかけたのではないでしょうか。
聞きたくないと思いながらも、幸せ報告をしてきた友だちに何とか笑顔をつくって「おめでとう」と言えるあなたはやさしい人です。
幸せ報告を辛いと感じるのはなぜ?
「いつどんなときでも幸せ報告を聞きたくない」「自分以外には幸せになってほしくない」と考えている人はあまりいないと思います。
聞きたくないタイミングや「このことに関する幸せ報告は嫌だ」というポイントだってありますよね。
他人からの幸せ報告を聞きたくないと思うときには、そこにはあなたなりの理由があるはずです。
今の自分が幸せではないから
自分が幸せではないときには、友だちからの幸せ報告を聞きたくないと感じるものです。
自分が失恋したばかりのときや離婚から立ちなおっていないときに結婚の報告をされたら、辛いと感じるのは当然です。
不妊治療がうまくいっていなかったり流産したりしたときに、友だちからの出産報告を聞いて心から喜べるほうが不自然ではないでしょうか。
人生には波があります。幸せなときもあれば辛いときもありますよね。そして、そのタイミングはみんな同じではありません。
自分が辛いときに友だちがみんな幸せに見えるときもあるでしょう。逆のタイミングだって存在するはずです。
そして自分が幸せなときは、人は他人の不幸に鈍感になりがちです。だから自分が辛くて「人の幸せ報告を聞きたくない」と思う時期も大切なタイミング。
辛い気持ちを忘れずにいることで、自分が幸せで舞い上がっているときもきっと友だちの状況を慎重に考えて気遣えますよね。
自分だけ置いていかれているようで焦るから
友だちからの結婚や出産の報告が続くと、自分だけ取り残されているような気分になることもあります。
友だちに幸せになってほしくないわけではなく、友だちが自分より先に進んでいくような感覚に寂しさや焦りを感じるから辛いのですよね。
結婚のタイミングは人それぞれです。結婚をしたくないと考えている人もいるでしょう。
それでも周りの友だちが次々に結婚していくと、「自分はまだしなくて大丈夫なのか」「本当にしなくていいのか」と不安を感じてしまうもの。
出産に関しても、ある程度のタイムリミットがあるとしても、体内年齢は人によって違います。同じ年齢だから同じ健康状態なわけではありませんよね。
それでも年齢が上がるほど、なかなか子どもができない状況の場合は友だちからの報告に焦りを感じるのは自然です。
人と自分を比較する必要はないとわかっていても、実際にまったく自分の軸だけで物事を判断するのは難しいものです。
ついつい比べてしまうストレスから、友だちの幸せ報告が嫌になることもあるでしょう。
自分の状況を否定されたような気持ちになるから
友だちからの幸せ報告を受けると、同じ状況でない自分が幸せでないと否定されたような気持ちになるケースもあります。
たとえば、別に結婚をしたくないと思っている人や、結婚していても子どもはいらないという価値観の夫婦も大勢います。
しかし、結婚や出産をとても良いことのように報告されると、そうしていない自分の人生の価値が下がるような気分にさせられる可能性があります。
バカバカしく聞こえるかもしれませんが、たまたま気持ちが沈んでいるタイミングや迷いを抱えている時期だと特に気持ちは繊細になるものです。
気持ちの機微は、自分が思っている以上に筋が通っていなくて理屈で説明できないもの。
羨ましいわけではないのに、心がざわっとなって辛い気持ちにさせられるのも珍しいことではありません。
自慢やマウントに聞こえるから
自慢やマウントは、極力聞きたくないものですよね。幸せ報告は、ときとして自慢話に聞こえることがあります。
それは幸せ報告をする人の性格や話し方にもよるものなので、あなたの受け取り方の問題ではないケースも。
あなたが相手の幸せ報告に対して自慢やマウントを感じて嫌な気持ちになる場合、他に報告を受けた人も同じような感情になっている可能性が高くなります。
人に自慢したいときの気持ちは、本人はうまく隠しているつもりでも、周りから見るとバレバレなことが多いものです。
そのような人の幸せ報告を聞きたくないと思っているのは、あなただけではないでしょう。
相手のことが嫌いだから
やはり、嫌いな相手や苦手な相手からの幸せ報告は聞きたくないものです。
いつも一緒にいる人だから、相性が良いとはかぎりません。特に複数人のグループでいる場合には、中には自分とあわないと感じる友だちもいるでしょう。
好きではない人の幸せ報告がうれしいというのは、かえって気持ち悪いですよね。
幸せ報告が辛いのはなくて、あなたは本当は相手のことがあまり好きではないのかもしれません。
幸せ報告が辛いときに気持ちを楽にする考え方
幸せ報告を聞きたくない、辛いと思っても、「私に幸せ報告しないで」と言うわけにはいきませんよね。
自分の気持ちを楽にするには、幸せ報告を避けるようりも考え方を変えるほうが早道です。
自分だけが持っているものもある
友だちの幸せ報告を受けると、一瞬相手ばかりが幸せで自分には何もないような感覚になりがちですが、そんなことはありえません。
友だちが持っていなくて、あなたが持っているものも必ず存在するはずです。
人は何かを手に入れたとき、代わりに何かを失います。
恋愛が成就して特定の相手とお付き合いすることになれば、他の人と恋愛する自由は失いますよね。結婚した場合は、なおさらです。
子どもができれば、きっと自分に使える時間やお金にも制限ができるでしょう。
あなたが当たり前に持っているものも、他の人から見たら羨ましいものであるかもしれません。
相手の幸せと自分の幸せには相関関係がない
友だちの幸せ報告のせいで、自分が不幸に落とされたような気持ちにさせられたとしても、それは思い込みですよね。
幸せはゼロサム産業ではありません。友だちが幸せになったぶん、あなたが幸せになる確率が減るわけではないのです。
そして、実際に誰かが幸せに過ごしていたとしても不幸に過ごしていたとしても、あなたの現実の生活には何の影響も及ぼしません。
相手の状況と自分の状況を完全に切り分けて考えられれば、幸せ報告が聞きたくない気持ちや辛い気持ちはやわらぎます。
次は私が幸せ報告をする番!
友だちから幸せ報告を受けて辛いと感じたときは、「次こそ私が幸せ報告をする」とモチベーションを上げて気持ちを切り替える方法もあります。
スピリチュアル的には、周囲からの幸せ報告はあなたにも同じように幸せが訪れる前兆と言われています。
他人の幸せ報告は、自分に幸せをもたらしてくれる縁起の良いものとして受け取っておきましょう。
幸せになるのは、早いもの勝ちではありません。「次は私がみんなに幸せな報告をするぞ!」と前向きにとらえられる人は強いです。
「おめでとう」と言えた私はえらい
自分が辛いときやうまくいっていないときに、他人の幸せ報告を聞いたら辛い気持ちになるのは自然なことです。
それでも、幸せ報告を受けたら、きっとあなたは「おめでとう」と相手に伝えますよね。
心からの言葉ではなかったとしても、自分の感情をおさえて相手にお祝いの言葉をかけられるのは人としてすごいことです。
相手に「おめでとう」と言えた自分を、あなたが褒めてあげてください。
幸せ報告が辛いのは自分だけじゃない
幸せ報告を受けて、辛いと感じているのはあなただけとはかぎりません。
1人の人が幸せなとき、周囲の人がどのような状況にあるかはわかりません。すべての人が、その人の幸せ報告を心から喜んでいるわけではないはずです。
中にはあなたと同じように「聞きたくない」と感じながらも、自分の気持ちをおさえてお祝いの言葉を伝えている人もいるでしょう。
幸せ報告を辛い気持ちで受け取っているのが自分だけではないと思えば、気持ちが少し軽くなるのではないでしょうか。
幸せ報告を聞きたくないと思う自分を責めないで
友だちの幸せ報告を聞きたくないと思うのは、珍しいことではありません。
辛い状況の中でも友だちにお祝いの言葉を伝えられたあなたはとてもやさしい人。
幸せ報告を聞きたくないときというのは、どうしても存在します。それでも他人からの幸せ報告を完全に避けて生きていくことは難しいものです。
心がざわつく自分を責めず、考え方を切り替えて、自分の心を大切に守ってください。
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